Archive for 5月, 2012

PostHeaderIcon ベルヌーイ数 (4): ベルヌーイ数を求めるアルゴリズム

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前回:ベルヌーイ数 (3): ベルヌーイ数の正体

 

ベルヌーイ数の定義は以下のように与えられました。
\[
\begin{eqnarray}
\sum_{j=0}^{k} \binom{k+1}{j} b_j &=& k+1 \tag{1}\\
b_0 &=& 1 \tag{2}
\end{eqnarray}
\]

今回は、この数列の簡便な計算方法を紹介しましょう。

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PostHeaderIcon ベルヌーイ数 (3): ベルヌーイ数の正体

前回:ベルヌーイ数 (2): ファウルハーバーの公式の証明

 

今回はベルヌーイ数を具体的に計算します。
\[
\begin{equation}
S_k(n)=\sum_{i=1}^n i^k= 1^k+2^k+3^k+\cdots +n^k \tag{1}
\end{equation}
\]

前回の議論で(1)で定義されるべき乗和$S_k(n)$の一般的な公式がベルヌーイ数$b_k$を使って、(2)のように表されることを証明しました。
\[
\begin{equation}
S_k(n)=\frac{1}{k+1} \sum_{j=0}^{k} \binom{k+1}{j} b_j n^{k+1-j} \tag{2}
\end{equation}
\]

ここで、ベルヌーイ数$b_k$は、べき乗和の多項式$S_k(x)$の微係数を用いて、
\[
\begin{equation}
b_k=S’_k(0) \tag{3}
\end{equation}
\]

のように導入されました。

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PostHeaderIcon ベルヌーイ数 (2): ファウルハーバーの公式の証明

前回:ベルヌーイ数 (1): ファウルハーバーの公式のまえがき

さて前回、下記のような数列の和を求める公式をファウルハーバーの公式と呼び、それがベルヌーイ数と呼ばれる数列と深くかかわっているという話をしました。
\[
\begin{equation}
S_k(n)=\sum_{i=1}^n i^k= 1^k+2^k+3^k+\cdots +n^k \tag{1}
\end{equation}
\]

結論から言うと、$k$番目のベルヌーイ数を$b_k$としたとき、
\[
\begin{equation}
S_k(n)=\frac{1}{k+1} \sum_{j=0}^{k} \binom{k+1}{j} b_j n^{k+1-j} \tag{2}
\end{equation}
\]

と表すことが出来、これがファウルハーバーの公式です。

ちなみに、この${b_k}$は一般に使われるベルヌーイ数とは少し異なる、関によって用いられたベルヌーイ数です。これについても後で話します。

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PostHeaderIcon ベルヌーイ数 (1): ファウルハーバーの公式のまえがき

ファウルハーバーの公式と、けったいな名前がついていますが、みなさんのなじみのある公式です。

高校の数列の授業で、このような式を習ったと思います。
\[
\begin{equation}
S_1(n)=\sum_{i=1}^n i= 1+2+3+\cdots +n = \frac{n^2}{2}+\frac{n}{2} \tag{1}
\end{equation}
\]\[
\begin{equation}
S_2(n)=\sum_{i=1}^n i^2= 1^2+2^2+3^2+\cdots +n^2 = \frac{n^3}{3}+\frac{n^2}{2}+\frac{n}{6} \tag{2}
\end{equation}
\]\[
\begin{equation}
S_3(n)=\sum_{i=1}^n i^3= 1^3+2^3+3^3+\cdots +n^3 = \frac{n^4}{4}+\frac{n^3}{2}+\frac{n^2}{4} \tag{3}
\end{equation}
\]

式(1)は、ガウスが小学校の算数の時に一瞬で証明してしまった話で有名ですね。式(3)を知らないという方はこれを機会に覚えてしまってもいいかもしれません。

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PostHeaderIcon 次元の呪い!?(1): 球面集中現象

今日は1つの数学の問題について考えてみましょう。

We have a $\mathbb{R}^p$ unit ball which $N$ sampled uniformly.

1) Find the closest point to ${\bf 0}$. Let the distance be $r_{NN}$.

2) Repeat this with new $N$ samples.

3) Prove about the median $r^*$ of $r_{NN}$
\[
\begin{equation}
r^*=\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^\frac{1}{N} \right\}^\frac{1}{p} \tag{1}
\end{equation}
\]

$p$次元球というのがまた考えにくいのですが、まずは $p=3$ あたりで考えてみてください。

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PostHeaderIcon ARToolKit (2): Visual C++2010環境でビルド、実行

前回:ARToolKit (1): Windows7、Visual C++2010環境でインストール

前回まででARToolKitのインストールは完了しましたので、

Visual C++でプログラムを実行する環境を作りましょう。

下記が準備できていることを前提とします。

Visual C++ 2010 (以下、VC++)

ARToolKit 2.72.1 (C:\ARToolKit\binにパスを通して、msvcp71.dll, msvcr71.dll, glut32.dll を移動済み)

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PostHeaderIcon ARToolKit (1): Windows7、Visual C++2010環境でインストール

こういう動画 http://www.nicovideo.jp/watch/sm7269857 とか、

こういうの http://www.ideaxidea.com/archives/2010/06/ikea_ar_catalog.html とか

に触発されて、AR ToolKitをインストールしてみました。(未来っぽくてカッコイイですよね!)

 

自分でガチャガチャプログラミングしたいのと、今後Kinectなどと連動させて動かしたいので、Windows7、Visual C++ express 2010で実行できる環境構築を目指します。

 

AR Toolkitのインストール方法は http://3335.blog106.fc2.com/blog-entry-103.html

など至る所に書いてあるので問題ないと思われますが、

いくつか詰まるところがあり、しかもちゃんと書いてるところは少なかったりします。ここでは、詰まったところを中心に失敗例を見せながら説明したいと思います。(右往左往してサンプルプログラム実行まで約一日かかりました。)

 

このページでは以下の環境を前提としますので、環境が違う場合は自分のものと見比べて適宜置き換えて考えてください。

Windows 7 (32bit版)

Visual C++ Express Edition 2010

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PostHeaderIcon WordPressでTeX数式を利用する (2)

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関連:WordPressでTeX数式を利用する (1)

 

WP QuickLaTeX というプラグインを使ってみた。これもなかなかよさそう。

下記は設定画面で出て来るサンプルの丸コピです。

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PostHeaderIcon WordPressでTeX数式を利用する (1)

関連:Google Chart APIを使ってTeX数式の画像を取得WordPressでTeX数式を利用する (2)

以前、上記記事でGoogle Chart APIのInfographicsを使ったTeX数式画像の取得方法を紹介しました。

しかし、InfographicsはDeprecated(非推奨)となっていて時期に使えなくなってしまいます。

そこで今回は、Wordpressのプラグインを使って数式を表示することに挑戦します。

これならインストールしてる限りAPIがなくなる心配はありません。

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PostHeaderIcon 40-32÷2=4!の一般解 (4) 巨大因数の探索

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前回:40-32÷2=4!の一般解 (3)

 

前回から続いて、${(w-1)!-1}$ が合成数である場合を考えましょう。

基本的な考え方は素数の場合と同じです。

 

解を持つ $z$ の条件は、
\[
\begin{equation}
z < (w-1)! \tag{5}
\end{equation}
\]
\[
\begin{equation}
(z-1) | \left(w ((w-1)! – 1)\right)\tag{6}
\end{equation}
\]

です。

 

(6)より、$w$の素因数と、${(w-1)! – 1}$の素因数をそれぞれ求めて、 その組合せから${w ((w-1)! – 1)}$のすべての約数を求めればよいでしょう。そのときは、(5)の条件も考慮して不必要な要素を省いていきます。

 

さて、ここまで、最初の問題の解のパターンを、すべて導出するという目的で議論してきましたが、これらの問題はある種のパターンの合成数に対する素因数分解の問題に深くかかわっていることがわかってきました。

とても残念ですが、素因数分解の問題を一般性を残したまま扱うのは、そろそろ限界かもしれません。

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