Archive for 5月, 2012

PostHeaderIcon 40-32÷2=4!の一般解 (3) 階乗素数との関係

前回:40-32÷2=4!の一般解 (2)

さて、前回までに分かったことを一旦まとめてみましょう。

 

まず問題ですが、
\[
\begin{equation}
x-\frac{y}{z} = w!
\end{equation}
\]
\[
\begin{equation}
\frac{x-y}{z} = w
\end{equation}
\]

を満たすような$1$以上の正整数$x$, $y$, $z$, $w$を求めよという問題でした。

 

これに対し、これまでの議論から、適当な$z$, $w$を選ぶと
\[
\begin{equation}
x = \frac{z w ((w-1)!-1)}{z-1}
\end{equation}
\]
\[
\begin{equation}
y = x – z w
\end{equation}
\]

と解が得られることがわかっています。

 

ただし、$w$に対する$z$において、解が得られるための下記の制約条件がありました。
\[
\begin{equation}
z < (w-1)!
\end{equation}
\]
\[
\begin{equation}
(z-1) | (w ((w-1)! – 1))
\end{equation}
\]

条件(5) は 式 (4) に対し $y > 0$ から得られます。一方、条件(6)は式(3)の$x$が整数であることから導かれました。

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PostHeaderIcon Google Chart APIを使ってTeX数式の画像を取得

下記のようなタグをHTMLに埋め込みます。

<img src="http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chl=F(\omega)=\int_{-\infty}^{\infty} f(t)e^{-j\omega t} {\mathrm d}t" alt="Fourier transform" />

すると、

Fourier transform

となって出来上がり!フーリエ変換ですね!

たとえばこんな格好良い数式も、

<img src="http://chart.apis.google.com/chart?cht=tx&chl=\frac{1}{\pi}=\frac{2\sqrt{2}}{99^{2}}\sum_{n=0}^{\infty}\frac{(4n)!(1103%2B26390n)}{(4^{n}99^{n}n!)^4}" alt="Ramanujan's pi" />

こうやって出来上がり!Ramanujan's pi

ラマヌジャンの円周率の公式ですね。’+’の記号は’%2B’にURLエンコードしてあげないといけないみたいです。

※2012/5/11補足

Google Chart APIの公式ページによると、数式関係のAPI(Infographics)は2012/4/20現在Deprecated(非推奨)とのこと。。。近日なくなるやもしれません。便利なのになあ。。。

Google Chart API Infographics https://developers.google.com/chart/infographics/



PostHeaderIcon 40-32÷2=4!の一般解 (2) zの条件

前回:40-32÷2=4!の一般解 (1)

 

まだもう少し続けられそうなので、解なしの部分に関してもう少し考えて見ます。

 

${w=4, z=4}$のとき、

\[x=\frac{4\cdot 20}{3}\]

を満たす解はありませんでした。

$4$は$3$で割れませんから、$20$を$3$が割り切るか考えればよいのですが、$20$の素因数分解は${2\cdot 2\cdot 5}$なので、当然割れませんね。

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PostHeaderIcon 40-32÷2=4!の一般解 (1) 問題提起

40-32÷2=4!

が流行ってるようなので、暇つぶしにこのパターンの式をどれだけ作ることが出来るのか考えて見ます。本記事はfacebookに投稿していたものをブログ用にまとめたものです。

 

まずこの問題は、下記の二式を満たす4つの整数$x,y,z,w$を求める問題として定式化されます。
\[
\begin{equation}
x-\frac{y}{z}=w! \tag{1}
\end{equation}
\]

\[
\begin{equation}
\frac{x-y}{z}=w \tag{2}
\end{equation}
\]

ここで、式2つに対して、変数4つなので、自由度は2です。2つ変数を決めれば、残りは決まります。注意すべきは、整数という制限がつくため、2つ決めてもそれを満たす解がない場合があることです。
式変形して議論しやすい形に持って行きます。

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